アンビュー研修 資料
2009.8.22
◎呼吸はなぜ必要か→( 生きていくため(笑)・・・、 酸素と二酸化炭素を換気し、生命活動に必要なエネルギーを生み出す )
◎ 呼吸の仕組み-1 ※横隔膜:呼吸するときに使う筋肉
@横隔膜が下がると肺に陰圧がかかり、鼻口腔から空気が取り込まれる →( 陰圧呼吸)
A鼻口腔から空気を押し込むことによって肺に空気を取り込む →( 陽圧呼吸)
◎ 呼吸の仕組み-2
@意識しないでも呼吸をしている →( 不随意呼吸)
A意識的に呼吸をする(深呼吸や会話時など) →( 随意呼吸)
◎ 呼吸の仕組み-3
@鼻口腔から空気を取り込んで肺でO2とCO2の交換をすること →( 外呼吸)肺呼吸
A血液から酸素を取り込んで細胞でO2とCO2の交換をすること →( 内呼吸)組織呼吸
◎ 一般的・平均的な呼吸は・・・
( 8〜12 )回/分で、( 450〜500 )ml/回で、(3〜5)秒/回
※ 自分の呼吸回数を数えてみよう!
◎ 異常な呼吸とは?
@ あごを上げて、浅く、速い呼吸
A 血中酸素濃度が95%以下(80%台になったらかなり良くない)
B 血中酸素濃度を測るには:パルスオキシメーターを使う
◎ アンビューバッグとは
→陰圧呼吸ができない状態のときに、手動で鼻口腔から空気を送り込む風船状のアナログ式人工呼吸器
◎ アンビューバッグって、いつ使うの?
@ 人工呼吸器が壊れちゃったとき
A 人工呼吸器を持ち込めないような場所で(お風呂・移乗中・飛行機内など)
B 意識を失って、自発呼吸が薄い、もしくは消失したとき
C 自発呼吸が疲れているとき(呼吸筋を休ませたいとき)
◎ 使い方
@ 気道確保:下を向くと、舌が喉をふさぐので、上向きを保持
A EC法でアンビューマスクと気道確保を両方維持
B エアリーク(空気漏れ)に注意しながら(胸の上下を見て)
C 対象者の呼吸リズムに合わせて送り込む(Fightingに注意)
アンビューの押さえ |
EC法 ね。 |
介助側から見るとこ |
◎ 注意点!
@ ペースの保持(4〜6秒に1回、1秒かけて送り込む)
A 過喚起:空気を吸いすぎると血中のO2とCO2のバランスが崩れ、逆に呼吸困難を起こす。また、急激に多くの空気を送り込むと、肺が破裂する危険性
B 長期戦に向けて:1〜2時間アンビューを押し続けるのはかなりの体力・精神力が必要。ペースと換気量を維持するように
◎ 最後に
呼吸の程度は一人ひとり違うので、マニュアルにとらわれすぎず、現場での観察力・応用力が試されます。
落ち着いて着実な呼吸ケアを心がけましょう。
※この資料を研修で使われる方々へ
基本的にこの資料はご自由にお使いいただいてかまいませんが、資料は2009年8月時点でのものであることをご了解の上、以下の事項を考慮しながら各自の責任において使用されることを希望します。ここで書かれていることはあくまで参考という意識で捉えてください。
- 医療の進歩はとても早く、言葉の定義も変わっていく可能性があります。
- また学説というものも諸説ある場合があります。