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自立ってなに?

これまで障害者は、医療や福祉の現場で「自立」することを目標に一生懸命リハビリテーションに 励むよう強いられてきました。
ここで言う「自立」とは、まず、自力で食事ができたり着替えや トイレ/入浴ができるようになることです。これを「身辺的自立」と言います。
次に職業的能力を身に付けて、お金を稼げるような仕事に就いて、 生計を立てられるように なることです。 これを「経済的自立」といいます。

この2つの意味での「自立」を、心や身体に障害を持っている人も達成するよう、 様々な プログラムが工夫され、実施されてきました。これはつまり、少しでも 「障害を持たない人」に近づくための訓練です。 
「身辺的自立」も「経済的自立」も、 障害を持たない人にとってはさほど難しいことではありません。 しかし、障害を持っている人にとっては、なかなか難しいことになります。
特に重い障害を持つ人(例えば手も足も動かすことができない人など)にとって、 こうした定義で 考えると「自立」ということが果たしてありうるのでしょうか。
健常者に近づくことが良しとされるということは、障害をよくないもの、欠損とみなしていることを 意味しています。しかし、誰にでもありのままの自分自立だ自立だを大切にする権利と義務があるのです。

私たちの考える「自立」とは「自分の生活を決定する権利を自分自身が持つこと、 自分の選択した活動を実践できること、そしてその結果に対して責任が取れること」です。
その実現のために、どれだけ他者の援助を受けたかは問題ではありません。 このように考えると、どんなに重度な障害者も自立することが可能になります。
ボタンをかけるのに自力では1時間かかるとしたら、介助者に頼んで1分で済ませ、 残りの59分を有意義に生活するほうが立派な自立といえるのです。

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